60代からでも楽しめる!初心者向け家庭菜園の始め方と育てやすい野菜7選

退職後の時間をどう過ごそうかと考えている方に、今人気なのが「家庭菜園」。
土に触れることで心が落ち着き、季節の移ろいを感じながら、食卓に彩りを加えることができる趣味です。

「でも、家庭菜園って難しそう…」
そんな風に思う方も多いかもしれません。でもご安心ください。道具も少なく、ベランダでも始められる手軽さが家庭菜園の魅力です。

この記事では、60代からでも無理なく始められる家庭菜園の始め方と、育てやすいおすすめ野菜をご紹介します。

目次

家庭菜園がシニアにおすすめな理由

1. 心と体の健康に

土いじりはリラックス効果があり、適度な運動にもなります。
毎日の「水やり」や「収穫」が生活のリズムづくりにも役立ちます。

2. 食事に彩りが加わる

自分で育てた野菜は格別!無農薬で安心なうえ、料理の楽しみも広がります。

3. やりがいと達成感を感じられる

小さな苗が育って実をつける様子を見るのは、何歳になっても嬉しいものです。

始める前に準備すること

家庭菜園をはじめるにあたって、まずは「どこで」「何を」「どうやって育てるか」を考えてみましょう。
無理せず、できる範囲で始めることが長続きのコツです。


1. 育てる場所を決めましょう

植物にとって一番大事なのは日当たりです。以下のような場所をチェックしてみましょう。

  • ベランダやバルコニー(手すり越しでも日が差し込めばOK)
  • 庭の一角(土がある場所なら地植えも可能)
  • 室内の窓辺(ハーブやねぎなど、日差しが入る窓辺でもOK)

ポイント:1日4時間以上、日光が当たる場所を選びましょう。
風通しもよく、作業しやすい高さだと体にも負担がかかりません。


2. 必要な道具をそろえる

家庭菜園は、道具が多すぎても続けにくくなってしまいます。
以下の道具だけで、まずは充分に始められます。

道具役割選び方のポイント
プランター or 鉢野菜を植える容器深さ20〜30cm程度のものが万能です
培養土(野菜用)野菜の成長を助ける土初心者には「野菜用」と書かれたものがおすすめ
スコップ土を混ぜたり、苗を植えるときに使う軽くて持ちやすいものを選びましょう
ジョウロ水やりに使います注ぎ口が細いとやさしく水があげられます
軍手手を汚さず、ケガも防げます滑り止め付きが便利です

ホームセンター100円ショップでもそろいます。
必要最低限から始めて、慣れてきたら徐々に道具を増やしても大丈夫です。


3. 育てたい野菜を選びましょう

育てやすく、失敗しにくいものを選ぶのが続けるコツです。

  • ミニトマト大葉(しそ)リーフレタスなどがおすすめ
  • 好きな料理によく使う野菜を選ぶと、食卓にもすぐ役立ちます

「まずは1種類だけ」からでも十分!
収穫できたら達成感があり、次のチャレンジにもつながります。


4. 作業のしやすさも大切に

シニア世代にとっては「体への負担が少ない工夫」も大切です。

  • 腰を曲げなくても作業できる高さのあるプランター台
  • 座ったまま作業できる園芸用の椅子
  • 移動がラクなキャスター付きの鉢受け台

家庭菜園で失敗しない3つのコツ|長く楽しく続けるために

家庭菜園を始めたけれど「うまく育たない」「すぐ枯れてしまった」など、最初は失敗もつきもの。
ですが、ちょっとしたコツを押さえるだけで、驚くほど野菜が元気に育ってくれます。

ここでは、特に初心者さんがつまずきやすいポイントを中心に、「失敗しにくくなる3つのコツ」をわかりやすく解説します。


1. 育てやすい野菜を選んでスタートする

家庭菜園の失敗で一番多いのが、「難しい野菜から始めてしまうこと」です。

なぜ難しい野菜は失敗しやすいのか?

  • 病害虫に弱い(例:ナス、きゅうりなど)
  • 水やりや肥料の加減が繊細
  • 成長に時間がかかり、途中で挫折しやすい

おすすめは「育てやすい・早く収穫できる・料理によく使う」野菜

  • ミニトマト:成長が早く、実がなる楽しさも
  • ラディッシュ:種まきから20日ほどで収穫できる
  • しそ(大葉):虫に強く、薬味として万能
  • 万能ねぎ:切った後に水に浸けておくだけでも再生

まずは1〜2種類でOK。成功体験が次のステップへのモチベーションに!


2. 日当たり・水やり・風通しをきちんと整える

野菜が育つうえで「日・水・風」は基本中の基本。
これらのバランスが悪いと、どんなに良い苗や土を使っても元気に育ちません。

日当たり:1日4〜6時間以上が理想

  • 南向きのベランダや庭がベスト
  • 日が短い場所では「葉物野菜」などに絞るのも◎

水やり:基本は「朝」、土の表面を確認して

  • 毎日ではなく、土が乾いたらたっぷりあげる
  • 夕方の水やりは避けましょう(湿気で病気のもとに)

風通し:病気や虫を防ぐカギ

  • 鉢の間隔をあけて風が通るように
  • 草丈が伸びてきたら間引き支柱立ても忘れずに

「水やりカレンダー」や「日当たりチェック表」などを作っておくと管理がラクに。


3. 無理なく、自分のペースで続けること

「せっかく始めたのに疲れてやめてしまった…」
そんな声もよく聞きますが、原因の多くは頑張りすぎてしまったことです。

無理をしないためのポイント

  • 欲張らず、育てる数をしぼる(最初は1〜2鉢がベスト)
  • 土いじりの時間を「15〜30分以内」におさめる
  • 道具や配置に“体へのやさしさ”を取り入れる

シニア世代におすすめの工夫

  • 座って作業できる高さのプランター台を使う
  • 鉢にキャスターをつけて移動をラクに
  • 軽い土(パーライト入り)を選んで負担軽減

「今日はお水だけ」「週末だけ草抜き」など、マイペースが長続きの秘訣です。

初心者でも安心!育てやすい野菜・ハーブ7選

「家庭菜園にチャレンジしてみたいけど、何から始めればいいの?」
そんなあなたにおすすめしたいのが、育てやすくて収穫の喜びをすぐに感じられる野菜やハーブです。

今回は、家庭菜園初心者でも失敗しにくい、育てやすい7つの野菜・ハーブをご紹介します。ベランダやプランターでも育てられるものが多く、シニアの方にもぴったりです。


1. ミニトマト|収穫の楽しみがたっぷり

  • 育てやすさ:★★★★★
  • 栽培場所:プランター・庭
  • ポイント:日当たりの良い場所に置き、たっぷり水を与える

ミニトマトは、初心者に人気No.1の夏野菜。ぐんぐん育ち、次々と実がなるので、収穫の楽しみもひとしお。甘くて美味しい実を自分で育てる喜びは格別です。


2. シソ(大葉)|薬味やお料理に大活躍

  • 育てやすさ:★★★★★
  • 栽培場所:プランター・庭・半日陰でもOK
  • ポイント:こまめに葉を摘み取ることで長く楽しめる

和風料理の薬味に欠かせないシソは、育てやすく収穫も簡単。害虫も少なく、葉をこまめに摘むことでどんどん新しい葉が出てきます。


3. ラディッシュ(はつか大根)|短期間で収穫できる!

  • 育てやすさ:★★★★☆
  • 栽培場所:プランター・庭
  • ポイント:種まきから収穫まで約30日!

「育てるのが楽しい!」と評判のラディッシュ。小さくてかわいい赤い大根は、種まきから約1ヶ月で収穫可能。手軽でスピード感があり、モチベーションが上がります。


4. パセリ|常備ハーブとして人気

  • 育てやすさ:★★★★☆
  • 栽培場所:プランター・日陰にも強い
  • ポイント:水はけの良い土で育て、葉が混み合ってきたら間引きましょう

料理の彩りやスープの風味づけに欠かせないパセリ。丈夫で環境への適応力が高く、ベランダ菜園でも簡単に育てられます。


5. サニーレタス|ちぎってそのままサラダに!

  • 育てやすさ:★★★★☆
  • 栽培場所:プランター・庭
  • ポイント:外側の葉から順に収穫する「摘み取り収穫」が便利

葉物野菜の中でも育てやすいサニーレタス。外葉を少しずつ収穫できるので、毎日の食卓に活躍します。春・秋に育てやすい野菜です。


6. バジル|香り豊かでイタリアンにもぴったり

  • 育てやすさ:★★★★☆
  • 栽培場所:プランター・日当たりの良い場所
  • ポイント:花が咲く前に収穫すると香りも風味も抜群!

香り高いバジルは、トマトやチーズ料理との相性も抜群。葉がどんどん出てくるので、たっぷり収穫してジェノベーゼソースにするのもおすすめ。


7. ネギ(葉ねぎ・万能ねぎ)|切っても再生するお手軽野菜

  • 育てやすさ:★★★★★
  • 栽培場所:プランター・キッチンの窓際でもOK
  • ポイント:使った根元を水につけておくだけでも再生する!

スーパーで買ったネギの根元を植えるだけで再び伸びてくる驚きの生命力。場所を取らず、ちょっとした薬味が欲しいときにも重宝します。

まとめ|まずは“好きな野菜”から気軽に始めよう

どれも手間が少なく、初心者向きの野菜やハーブばかり。
「育てやすさ」と「食べる楽しみ」の両方を味わえるのが、家庭菜園の魅力です。

まずは、自分の好きな料理によく使う野菜やハーブから始めてみてはいかがでしょうか?
育てる喜びと、収穫して食べる楽しみを、ぜひ体験してくださいね!

よくある質問(Q&A)|初めての家庭菜園でも安心!

Q1. ベランダしかないけど、本当に家庭菜園はできるの?

A. はい、十分できます!
最近は「ベランダ菜園」がとても人気です。
日が当たるスペースが1㎡ほどあれば、ミニトマトやバジル、しそなどを育てるのにぴったりです。

ポイント

  • 風通しがよく、午前中に日光が当たる場所が理想
  • 床の汚れや水漏れ防止に「プランター受け皿」や「人工芝」を敷く

※マンションの場合は管理規約で植物の栽培制限がないかも確認しておきましょう。


Q2. 重い鉢や土を運ぶのが心配です…。

A. 無理なく扱える道具を選べば大丈夫です。
シニア世代の方に向けた軽量タイプの道具や土が多く市販されています。

おすすめの工夫:

  • キャスター付きプランター台で移動もラクに
  • 培養土は小分けパック(2〜5kg)を選ぶと持ち運びやすい
  • 土の代わりにココピートやバーミキュライトを使うと軽量化に

軽い道具+高い位置での作業=体への負担がぐっと減ります。


Q3. 虫や病気が心配です。農薬は使いたくないのですが…。

A. 無農薬でも十分育てられます!
自然にやさしく、体にも安心な「コンパニオンプランツ」や「天然素材の防虫剤」を活用しましょう。

具体例

  • バジルやネギは虫がつきにくく、他の植物の害虫も抑える効果があります
  • 木酢液唐辛子スプレーなど、天然素材の忌避剤を使うのもおすすめ
  • 病気予防には「風通し」と「水やりのタイミング」が重要です

「虫がつきにくい野菜」から始めると不安が減ります。


Q4. うまく育たなかったとき、どうすればいいの?

A. 失敗しても大丈夫。それも家庭菜園の楽しみのひとつです。
誰でも最初は失敗します。でも、その失敗から「次はこうしよう」と学べるのが醍醐味です。

まず見直したいポイント:

  • 水やりは多すぎなかったか?
  • 日当たりは足りていたか?
  • 鉢のサイズが小さすぎなかったか?

失敗したら、違う野菜や育て方にチャレンジしてみましょう。成功体験はそのうち必ず得られます。


Q5. 冬の時期でも家庭菜園は続けられる?

A. はい、冬でも育てられる野菜や工夫があります。

冬場のおすすめ:

  • 室内の日当たり窓辺での「水耕栽培」(万能ねぎ・バジルなど)
  • 寒さに強い葉物野菜(小松菜・ほうれん草など)を選ぶ
  • 発泡スチロール箱を活用したミニ温室で防寒対策もOK

無理をせず、「冬は準備期間」と割り切って春の種まき計画を立てるのもおすすめです。


Q6. 続けられるか不安です…。途中で疲れてしまいそう。

A. 自分のペースで、無理せず取り組むことがいちばん大切です。

ポイント:

  • 毎日でなくても大丈夫。「週末だけの水やり&収穫」でも十分楽しめます
  • 天気任せ・自然任せでもOK! 植物は案外たくましく育ちます
  • 記録をつけるとモチベーションUP!(手帳やノートに「今日の発芽」「花が咲いた」など一言メモ)

「うまく育てる」よりも、「楽しんで見守る」気持ちが長続きの秘訣です。

初めての家庭菜園には、いろんな不安や疑問がつきもの。
でも、ひとつひとつ解決しながら向き合うことで、植物との暮らしがぐんと楽しく、やさしくなります。

まずは気になったQ&Aのひとつだけでも参考にして、やさしい一歩を踏み出してみてくださいね。

まとめ|家庭菜園は、60代からの暮らしにやさしく寄り添う趣味

家庭菜園は、「難しそう」「体力がいる」と思われがちですが、実はとてもシンプルでやさしい趣味です。
ベランダの小さなスペースでも、毎日の暮らしに彩りと達成感をもたらしてくれます。

今回ご紹介した内容を振り返ると…

家庭菜園を始めるための4つの準備

  • 日当たりのよいスペースを見つける
  • プランターや培養土など、最低限の道具をそろえる
  • 育てやすい野菜を1〜2種類だけ選ぶ
  • 腰に負担をかけない作業環境を整える

失敗しない3つのコツ

  • 初心者向けの野菜からスタートする
  • 水・日光・風通しをしっかり確保する
  • 自分のペースで、無理せずゆっくり楽しむ

よくある不安も、工夫で解決

  • ベランダでも十分楽しめる
  • 重い作業は道具次第でラクに
  • 無農薬で育てられる野菜もたくさん
  • 続けられるか不安でも「できる範囲」でOK!

野菜の成長を見守る時間は、日常にちょっとしたリズムと喜びをもたらしてくれます。
そして、自分で育てた野菜を口にする喜びは、何歳になっても新鮮で格別なもの。

「少しやってみようかな…」
そんな気持ちになれたなら、もう第一歩は始まっています。

ぜひ、あなたのペースで、植物と向き合う時間を楽しんでみてくださいね。
60代からの新しい暮らしの一部に、「家庭菜園」というやさしい習慣をぜひ取り入れてみましょう。

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