蛍光灯からLEDへ交換する方法と注意点

「蛍光灯をLEDに替えたいけれど、自分でできるのかな?」
そんなふうに感じたことはありませんか。

最近では、電気代の節約やエコの観点から、LEDへの交換を考える方が増えています。
実は、2027年には蛍光灯の製造や輸出入が終了する予定で、これからはLEDが主流の時代になります。

とはいえ、照明器具の種類によっては工事が必要なものもあり、初めての方には少し分かりにくいですよね。
この記事では、初心者でも安心して取り組めるように、工事不要タイプの見分け方や形状別の交換方法、安全に作業するコツをわかりやすくまとめました。

目次

まず確認!工事不要で交換できるかの見分け方

ステップ1|電源を切って安全確保

・ブレーカー、または壁スイッチを切り、数分おいてから作業します。

・踏み台を使う場合はグラつきがないか先に確認します。


ステップ2|器具のラベルとパーツを観察

見る場所

・器具のカバーを外した内側のシール(銘板)

・蛍光灯本体の印字(例:FL、FLR、FCL、FHF など)

・器具内部のパーツ(グロー球/安定器)

用語のカンタン解説

グロー球(点灯管)とは

蛍光灯のそばにある、小さな筒状の部品です。
蛍光灯を点けるときに一瞬チラッと光って、電気を流す“スイッチ”のような役割をしています。
このグロー球がある照明器具は「グロースターター式」と呼ばれ、LEDに交換する際はグロー球を外すだけでOK(工事不要)という特徴があります。


安定器とは

金属の箱や細長い基板のような形をした部品で、照明器具の内部に組み込まれています。
蛍光灯が点くときの電気を安定させるための装置で、まさに「電気の調整役」です。
ただし、LEDはこの安定器を必要としないため、安定器がある器具では配線を変える工事(バイパス工事)が必要になる場合があります。

ステップ3|3方式のどれかを判定

グロースターター式(工事不要で交換できる可能性が高い)

・目印:グロー球が付いている/銘板に「FL」「FCL」など。

・特徴:点灯時に一瞬チラッとしてから点く。

・代表例:直管FL20・FL40、丸形FCL(サークライン)。

ラピッドスタート式(工事が必要)

・目印:グロー球は無いが、金属箱状の安定器が重い。銘板に「FLR」。

・特徴:スッと点く。古い天井器具に多い。

・注意:LED化は安定器バイパス工事が前提。

インバーター(HF)式(工事が必要)

・目印:銘板に「FHF」「HF」「Hf」など。器具が軽めで電子安定器内蔵。

・特徴:チラつきが少なく即点灯。

・注意:安定器を残したままではLED管が適合しないことが多い。


クイック判定フローチャート

  1. カバーを外す → 小さな筒のグロー球が見える? ・はい → グロースターター式 → 工事不要タイプのLEDで交換可(グロー球は外す) ・いいえ → 2へ
  2. 銘板(または蛍光灯の印字)に「FHF/HF/Hf」がある? ・はい → インバーター式 → 工事が必要 ・いいえ → 3へ
  3. 銘板に「FLR」がある、もしくは安定器が重い箱状? ・はい → ラピッド式 → 工事が必要 ・いいえ → メーカー名と型番で取扱説明書を検索して確認(不明の場合は専門業者へ)

工事不要で交換できるサインと具体例

・グロー球が付いている(直管・丸形) ・銘板に「FL」「FCL」などの表記 ・器具が「引掛シーリング」で天井に取り付けられている(シーリングライト丸ごと交換も工事不要)

※工事不要タイプでも、LEDへ交換する際はグロー球を必ず外します(ダミースターターを同梱する製品もあります)。


工事が必要なサインと注意点

・「FLR」「FHF/HF/Hf」などの表記がある ・安定器が内蔵されており、取説に「電子安定器」「ラピッドスタート」とある ・埋め込み型(ダウンライト一体型・キッチン一体型)や、配線直結の古い器具

注意:安定器を残したままLED管を取り付けると、発熱・誤作動・寿命低下・最悪は発火の恐れがあります。安定器バイパス工事は電気工事士のみが行えます。


迷ったときのチェックリスト

□ グロー球の有無を確認した □ 銘板(シール)の写真を撮った(型番・方式の控え) □ 蛍光灯の印字(FL/FLR/FHF/FCL など)をメモした □ 器具の取り付け方式(引掛シーリング/直結)を確認した □ 調光スイッチや人感センサーの有無を確認した □ 不明点はメーカーの取説かサポートで確認する


よくある誤解と正しい知識

・誤解:グロー球を付けたままでもLEDは点く → 正解:グロースターター式でもグロー球は外して使用します。

・誤解:インバーター式でも「工事不要LED」を付ければ大丈夫 → 正解:原則不可。方式が合わないと点灯不良や故障の原因に。

・誤解:器具が古いほど工事不要 → 正解:古さと方式は別問題。銘板で必ず方式を確認しましょう。


形状別の補足ポイント(直管・丸形・電球形)

・直管:口金G13が一般的。長さ(20形・40形等)と片側給電/両側給電の仕様を必ず確認。 ・丸形(サークライン):サイズ(例:FCL30・FCL40等)に合うLEDか確認。電子安定器式は工事が必要。 ・電球形:口金E26/E17が合えば交換は簡単。密閉器具対応、調光対応の可否をパッケージで確認。


2027年の蛍光灯終了と今やるべきこと

・2027年に蛍光灯の製造・輸出入が終了予定。交換用の入手性は年々低下。 ・今のうちに方式を確認し、工事不要タイプから計画的にLED化すると安心です。


まとめ

・最初に「方式(グロー/ラピッド/インバーター)」を見分けるのが成功のカギ。 ・グロー式は工事不要、ラピッド・インバーター式は工事が必要。 ・不安や不明点があれば、無理をせずメーカーや電気工事士に相談しましょう。

蛍光灯の形状別に見るLEDへの交換方法

蛍光灯の形状ごとに異なる交換方法を理解し、安全かつ確実にLED化を進めましょう。


直管形蛍光灯(キッチン・リビングなど)

特徴

細長い棒状の蛍光灯で、最も一般的なタイプです。天井やキッチンの照明、事務所などにも多く使われています。長さや口金の形状によって種類が異なります。

よくあるサイズ

・20形(約58cm)
・40形(約120cm)
・110形(約240cm)

交換手順
  1. 電源を切る(ブレーカーまたはスイッチ)
  2. 蛍光灯を外す
  3. グロー球(点灯管)がある場合は外す
  4. 対応するLED直管を取り付ける
  5. 電源を入れて点灯を確認
注意点

・グロースターター式なら工事不要。
・ラピッドスタート式、インバーター式の場合は安定器をバイパスする配線工事が必要。
・LED管は「片側給電」タイプと「両側給電」タイプがあり、器具と合わないと点灯しないため注意。

ワンポイントアドバイス

グロー球式の直管LEDなら、取り付けは数分で完了します。LEDを取り付ける際は、しっかりとソケットに差し込み、緩みがないかを確認しましょう。


丸形蛍光灯(リビング・和室など)

特徴

丸い輪のような形の蛍光灯で、「サークライン」とも呼ばれます。家庭用のシーリングライトでよく見られるタイプです。

よくあるサイズ

・FCL30(30形・直径約22cm)
・FCL32(32形・直径約25cm)
・FCL40(40形・直径約29cm)

交換手順
  1. カバーを外して蛍光灯を取り外す
  2. グロー球がある場合は外す
  3. 同じサイズ・口金形状のLEDランプを取り付ける
  4. 点灯を確認する
注意点

・グロー球式なら工事不要。電子安定器式は工事が必要。
・LED丸型ランプには「アダプター式」「一体型」など複数の方式があり、器具との適合を確認。
・古い器具では、LEDが点灯しない場合もあるため、その場合は器具ごとLEDシーリングライトに交換するのが安心です。

ワンポイントアドバイス

LED丸型ランプは、明るさのほかに「光の色(昼白色/電球色)」で雰囲気が変わります。和室には落ち着いた電球色、リビングには昼白色が人気です。


電球形蛍光灯(玄関・トイレ・廊下など)

特徴

一般的な電球と同じ形状で、E26やE17などの口金を使うタイプ。最も簡単に交換できる形式で、女性でも工具なしで作業できます。

交換手順
  1. 電源を切る
  2. 蛍光灯を左に回して外す
  3. 同じ口金サイズのLED電球を取り付ける
  4. 電源を入れて点灯を確認
注意点

・密閉型器具や調光スイッチ付き器具では、対応LEDを選ぶ必要があります。
・浴室や屋外照明など湿気の多い場所では、防水仕様のLED電球を選びましょう。
・一部のLED電球は縦長でサイズが合わないこともあるため、取り付けスペースを確認してから購入を。

ワンポイントアドバイス

LED電球は「昼光色」「昼白色」「電球色」と色味の種類が豊富です。空間に合った光を選ぶと雰囲気がぐっと良くなります。


形状別まとめ表

形状主な設置場所工事の要否ポイント
直管形キッチン・リビンググロー式なら不要片側/両側給電に注意
丸形リビング・和室グロー式なら不要古い器具は交換推奨
電球形トイレ・玄関不要密閉型・調光対応に注意

まとめ

蛍光灯の形状によって、LEDへの交換手順や注意点は少しずつ違います。
自宅の照明がどのタイプかを確認し、グロー球式ならそのまま交換、電子安定器式なら工事を依頼するのが安心です。
2027年の蛍光灯廃止を見据え、今のうちに安全で経済的なLED照明に切り替えていきましょう。

点灯方式別!LED蛍光灯への交換方法と工事の有無

点灯方式によって、LED蛍光灯をそのまま交換できるのか、それとも電気工事が必要なのかを正しく判断し、安全に作業を行いましょう。


グロースターター式(工事不要タイプ)

特徴

・最も一般的な家庭用照明器具に多く採用されています。
・グロー球(点灯管)が付いており、点灯時に一瞬チラつくのが特徴です。
・銘板(ラベル)には「FL」「FCL」などの文字が記載されています。

交換手順

  1. 電源を切る(ブレーカーまたはスイッチ)
  2. グロー球と蛍光灯を取り外す
  3. グロー球を外した状態でLEDランプを取り付ける
  4. 電源を入れて点灯を確認

ポイント

・グロー球を付けたままだとLEDが点かない場合があります。必ず外しましょう。
・メーカーによっては「ダミースターター」が同梱されており、それを取り付けて使用します。
・工事不要で、女性や初心者でも安全に交換できます。

注意点

・古い器具ではソケットの接触不良やカバーの変形に注意。
・取り付け後、ちらつきや異音がある場合は、器具の劣化や安定器の不具合が考えられます。


ラピッドスタート式(工事が必要なタイプ)

特徴

・グロー球がなく、スムーズに点灯するタイプ。
・器具内部に金属製の安定器があり、銘板に「FLR」と記載されていることが多いです。
・チラつきが少なく、蛍光灯がスッと点くのが特徴です。

LEDへの交換方法

LEDは安定器を通すと正しく動作しないため、安定器バイパス工事が必要です。
この工事では、電源ラインを直接LED管の両端に接続し、安定器を取り外します。

工事内容のイメージ

・天井照明の内部で、安定器に繋がる配線を外し、電源側とLED管側を直結。
・工事は必ず電気工事士の資格を持つ専門業者に依頼します。

注意点

無資格での配線工事は法律で禁止されています。
・間違った配線を行うと感電・発火の危険があり大変危険です。
・工事後は「安定器なし仕様」に変更されるため、以後は工事不要タイプのLEDに交換可能になります。


インバーター式(電子安定器内蔵タイプ・工事が必要)

特徴

・「FHF」「HF」「Hf」といった表記があるのが特徴です。
・軽量でチラつきがほとんどなく、即点灯します。
・内部に電子安定器が内蔵されているため、LEDをそのまま取り付けることはできません。

LEDへの交換方法

・電子安定器を取り外し、電源ラインを直接LED管に接続する「バイパス工事」が必要です。
・安定器を残したままではLED管が焼損する恐れがあるため、必ず工事を行います。

注意点

・電子安定器は複雑な構造のため、DIYでは非常に危険です。
・工事費用の目安は1台あたり5,000〜15,000円ほど。複数台をまとめて依頼するのがお得です。
・工事後はLED専用照明として長期間使用できます。


安定器バイパス工事とは?

安定器は蛍光灯に必要な電圧を安定させる装置ですが、LEDは一定の電圧で点灯するため不要です。
そのため、電源からの配線を直接LED管の口金へつなぐ「安定器を経由しない工事(バイパス)」が行われます。

メリット

・LEDが正しい電圧で点灯する
・消費電力をさらに削減できる
・安定器の劣化によるトラブルを防げる

注意点

・誤った接続をすると、LEDが破損または発火する恐れがあります。
・必ず資格を持つ電気工事士が作業することが条件です。


点灯方式別まとめ表

点灯方式工事の要否見分け方注意点
グロースターター式不要グロー球あり・「FL/FCL」表記グロー球を外すだけでOK
ラピッドスタート式必要「FLR」表記・金属安定器あり無資格での配線工事は不可
インバーター式(HF)必要「FHF/HF/Hf」表記電子安定器を必ず外す

まとめ

LEDへの交換には、器具の点灯方式を正しく見分けることが最も重要です。
グロースターター式なら自分で安全に交換できますが、ラピッド式やインバーター式では安定器を外す工事が必要になります。
無理にDIYをせず、少しでも不安があれば必ず電気工事士へ依頼しましょう。
正しい方法で交換すれば、明るく経済的で安全なLED照明を長く使い続けることができます。

LEDランプ選びのコツ

LEDに交換する際、ただ「形が合えば大丈夫」と思ってしまいがちですが、
実は明るさ・光の色・取り付け環境などを考えて選ぶことが大切です。
ここでは、失敗しないための3つのポイントをやさしく解説します。


1. 明るさは“ルーメン(lm)”で選ぶ

蛍光灯や白熱灯では「W(ワット)」で明るさを表していましたが、
LEDでは「lm(ルーメン)」という単位を使います。

ワット数で選ぶと明るさが合わないことがあるため、
同等の明るさを求める場合は下の目安を参考にしてください。

旧蛍光灯のワット数LEDの明るさの目安(lm)
20W相当約1,000〜1,300lm
30W相当約1,500〜1,800lm
40W相当約2,200〜2,600lm
60W相当(電球形)約810〜1000lm

補足解説

  • 直管蛍光灯タイプ(20W・30W・40W)は、メーカーによって多少ばらつきがあります。
    LEDは照射方向が蛍光灯より狭い(直下が明るい)ため、
    同じルーメンでも“体感の明るさ”が少し違うことがあります。
  • 電球形LED(60W相当)は、白熱電球基準の比較なので、蛍光灯とは別基準です。
    だいたい800〜1000ルーメン程度
    が目安です。
  • 部屋全体を照らすには、照明の拡散角(広配光/全方向型)も確認しておくと安心です。

リビングやキッチンなど広い空間は明るめのLEDを、
寝室や廊下など落ち着いた雰囲気を作りたい場所は少し暗めでも十分です。


2. 光の色(色温度)で雰囲気を変える

LEDの光にはいくつかの「色味」があり、空間の印象を大きく変えます。
日常のシーンに合わせて選ぶと、快適で心地よい照明になります。

光の種類特徴おすすめの場所
昼光色(6500K前後)白くスッキリした光。細かい作業や勉強に最適キッチン・書斎・洗面所
昼白色(5000K前後)自然でバランスの取れた光。多用途に使えるリビング・ダイニング
電球色(2700〜3000K)やわらかく温かみのある光寝室・子ども部屋・玄関

「明るければいい」だけではなく、空間に合った光を選ぶことが
LED照明を心地よく使うポイントです。


3. 取り付け場所と器具の相性をチェック

LEDランプを購入する前に、取り付ける場所や器具との相性も確認しておきましょう。

密閉型器具の場合

浴室や玄関の照明など、ガラスカバーで覆われた密閉型の器具では、
必ず「密閉型対応」と書かれたLEDを選びます。
対応していないものを使うと、熱がこもって寿命が短くなることがあります。

調光スイッチがある場合

照明の明るさを調整できるスイッチがある場合は、
「調光対応タイプ」でなければ点滅や不点灯の原因になります。

防水・防湿が必要な場所

浴室や屋外で使う場合は、防水・防湿対応を確認しましょう。
パッケージに「防水」「防滴」「屋外対応」などと記載されています。


4. 口金サイズ(取り付け部分)を確認する

電球形LEDの場合、器具の口金サイズに合ったものを選ぶ必要があります。
一般的なサイズは以下のとおりです。

口金サイズ主な使用場所
E26一般家庭の天井照明・スタンドライト
E17トイレ・玄関・ダウンライト
G13(直管タイプ)蛍光灯器具(20形・40形など)
GX10q(丸型)サークラインタイプの照明

合わない口金を無理に取り付けると、破損や感電の危険があります。
購入前に古い蛍光灯の型番を確認しておくと安心です。


5. 信頼できるメーカー製を選ぶ

LEDは寿命が長いため、品質の良い製品を選ぶと結果的に経済的です。
家電量販店やメーカー製(パナソニック・アイリスオーヤマ・東芝ライテックなど)の製品は、
安全基準を満たしており、発熱や誤作動のリスクが少ないです。


6. 明るさ調整・人感センサーなど便利機能もチェック

最近のLEDには便利な機能も増えています。
・明るさを自動で調整する「調光・調色機能」
・人が通ると自動で点灯する「人感センサー付き」
・スマホで操作できる「スマートLED」

ライフスタイルに合わせて選ぶと、より快適に使えます。


まとめ

LEDランプを選ぶときは、
「明るさ(ルーメン)」「光の色」「取り付け環境」の3つを意識するだけで失敗しません。
器具との相性をしっかり確認し、自分の生活スタイルに合う光を選ぶことが大切です。

少しこだわって選ぶだけで、お部屋の雰囲気がぐっと心地よく変わります。
あなたのおうちにもぴったりのLEDを見つけてみましょう。

よくある質問(FAQ)|蛍光灯からLEDへの交換で多い疑問まとめ


Q1. LEDに交換したらチカチカしてしまいました。どうすればいいですか?

LEDがチカチカする原因はいくつかあります。
まず確認してほしいのは「グロー球(点灯管)」が残っていないかどうか。
グロー球式の器具では、LEDに替えるときにグロー球を外さないとチラつくことがあります。

また、器具が「インバーター式」や「ラピッド式」だった場合、
安定器を通すことで電圧が安定せず、チラつきや点灯不良が起きることも。
この場合は安定器を外すバイパス工事が必要です。

もしLED自体の品質が低い場合もチラつきが出ることがあるため、
メーカー製の信頼できる製品を選ぶのもポイントです。


Q2. グロー球を外したら点かなくなりました。壊れてしまったのでしょうか?

心配しなくても大丈夫です。
LEDは、グロー球を外すときに「ダミースターター」が必要なタイプもあります。
製品のパッケージに「グロー球を外して使用」「ダミースターターを取り付けて使用」などと書かれているか確認しましょう。

また、ソケット部分の接触がゆるい場合や、LEDランプの差し込みが浅いと点かないこともあります。
少し回してしっかりはめ込み、再度点灯を試してみてください。


Q3. 工事不要タイプと工事が必要なタイプは、どう見分ければいいの?

一番簡単な見分け方は「グロー球の有無」です。
・グロー球(小さな筒状の点灯管)がある → 工事不要(グロースターター式)
・グロー球がない → 工事が必要な可能性が高い

また、蛍光灯や器具のラベルに書かれた型番でも判断できます。
「FL」「FCL」なら工事不要、「FLR」「FHF」「HF」などがあれば工事が必要です。

不安な場合は、器具の写真を撮って家電量販店やメーカーサポートに確認すると確実です。


Q4. 賃貸住宅でもLEDに交換して大丈夫?

はい、工事不要タイプのLEDなら問題ありません。
元の蛍光灯やグロー球を保管しておけば、退去時に元に戻すことも可能です。

ただし、天井に直結されている古い照明や、工事が必要なタイプの器具は手を加えないようにしましょう。
配線をいじる作業は管理会社や大家さんの許可が必要になります。


Q5. 交換後にLEDが全く点かないのはなぜ?

次のような原因が考えられます。

  1. グロー球を外していない
  2. 点灯方式が合っていない(ラピッド式やインバーター式)
  3. LEDが片側給電タイプなのに、器具が両側給電仕様
  4. LEDランプ自体の不良

まずはグロー球を外し、器具の型番を確認しましょう。
それでも点かない場合は、LEDを別の器具に差し替えて点灯テストをしてみると原因がつかめます。


Q6. LEDに替えると電気代はどのくらい安くなりますか?

LEDは蛍光灯に比べて消費電力が約40〜50%少なくなります。
例えば40W相当の蛍光灯をLEDに替えると、1日8時間使用した場合で年間約1,500〜2,000円の節約になります。
複数の照明をLED化すると、年間数千円〜一万円以上の節約効果が期待できます。


Q7. 古い蛍光灯の処分方法は?

蛍光灯には水銀が含まれているため、一般ごみとしては捨てられません。
自治体の分別ルールに従い、「不燃ごみ」または「リサイクル回収」へ出しましょう。
多くの家電量販店でも無料で回収してくれるサービスがあります。
LEDに替える際は、古い蛍光灯を新聞紙などで包み、破損しないよう注意してください。


Q8. LEDランプはどのくらい持ちますか?

LEDの寿命は約40,000時間が目安です。
1日8時間使っても10年以上もつ計算になります。
ただし、熱や湿気が多い場所では寿命が短くなることがあるため、
設置場所に合ったLEDを選ぶことが大切です。


Q9. 天井照明が埋め込み型(ダウンライト)でも交換できますか?

器具が口金式(電球タイプ)なら簡単に交換可能です。
しかし、蛍光灯一体型や配線直結タイプの埋め込み照明は、電気工事が必要になります。
無理に取り外さず、電気工事士に相談しましょう。


Q10. LEDに替えると明るすぎて眩しいのですが?

LEDは指向性が強く、光が一点に集中しやすい傾向があります。
その場合は「拡散タイプ」「広配光タイプ」など、光が広がるタイプを選ぶと自然な明るさになります。
また、電球色(あたたかい光)を選ぶと眩しさが和らぎます。


Q11. 2027年以降も蛍光灯は使えますか?

はい、すぐに使えなくなるわけではありません
ただし、2027年以降は蛍光灯の製造や輸入が終了するため、
新しい蛍光灯の入手が難しくなっていきます。
今のうちにLEDへの切り替えを進めておくと安心です。


Q12. 交換を業者に頼むと費用はいくらくらいかかりますか?

一般的な工事費の目安は以下の通りです。

作業内容費用の目安
安定器バイパス工事(1台)約5,000〜15,000円
シーリングライト交換約3,000〜10,000円
複数台まとめて工事割引がある場合も

複数の照明をまとめてお願いすると費用が抑えられる場合があります。
工事前に必ず見積もりを取りましょう。


LEDへの交換は、一度コツをつかめば決して難しい作業ではありません。
ただし、「点灯方式の確認」や「器具との相性チェック」を怠るとトラブルが起きやすくなります。

不安なときは無理をせず、メーカーや専門業者に相談することが安全で確実な方法です。
安心して長く使える明るいLEDライフを楽しみましょう。

まとめ|2027年に向けて、安心・安全にLED化を進めよう

蛍光灯からLEDへの交換は、一見むずかしそうに感じても、
基本のポイントを押さえれば誰でも安全に進めることができます。

まずは、おうちの照明がどの「点灯方式」かを確認しましょう。
グロー球があるタイプ(グロースターター式)なら、工事不要で簡単にLEDへ交換できます。
一方、ラピッドスタート式やインバーター式の場合は、
安定器を外す工事が必要になるため、電気工事士への依頼が安心です。

形状によって交換方法も少しずつ異なります。
直管形・丸形・電球形、それぞれの特徴を知っておくことで、
ご家庭の照明に合ったLEDを選びやすくなります。

LEDを選ぶときは、「明るさ(ルーメン)」「光の色」「器具との相性」を意識しましょう。
明るすぎる、または眩しいと感じる場合は、
電球色などあたたかみのある光に変えると、より快適な空間になります。

また、2027年には蛍光灯の製造・輸出入が終了予定です。
今後はLEDが主流となるため、早めの切り替えをしておくと安心です。
電気代の節約だけでなく、長寿命・環境にもやさしい暮らしにつながります。

トラブルが起きた場合も、慌てずに「グロー球の有無」「器具の型番」「LEDの仕様」を確認し、
必要であればメーカーや専門業者に相談するのが安全です。

小さな工夫で、おうちの照明がもっと明るく、心地よく変わります。
安全に、そして賢くLEDへの一歩を踏み出してみてください。

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